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コラム「ペルソナの作り方」シリーズ【第1回】

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TOPICS
  • ペルソナを使いこなすには?
  • STEP1.好きなブランドを把握する
  • STEP2.ブランドの特性を研究する
  • STEP3.自社に合わせた示唆を得る
  • 調査手法の使い分け方

ペルソナを使いこなすには?

企業の年度方針では、かなり高い確率で「お客様満足を高める」「自社の独自性を高める」「企画と営業(製造と販売)の一体感を高める」といったテーマが掲げられます。

こうした流れに合わせて、調査機能を担う部門では、自社あるいは市場の代表的なお客様イメージをまとめた「ペルソナ」を用意する機会が出てきます。しかし、皆さんは過去に次のような状況を経験をしたことはありませんか?

①データはあるけれどどうやって組み立てていったらよいかわからない。
②以前持ち込まれたものがあるけど空想の情報ばかりで誰も見ていない。
③自社や業界の平均値シートになっていて販売分析データと違いがない。
④何事にも意識が高いペルソナから何を読み取ったらよいかわからない。

ペルソナづくりには「作成」と「運用」の工程があるのですが、作成のコツをわかっていないと①~②のように、運用まで意識していないと③~④のように終わり、一度失敗すると信頼や期待を取り戻すのも容易ではありません。

そこでこのコラムでは、「ペルソナのつくり方」をお題に、調査を駆使してペルソナをつくり、機能させるノウハウを解説します。質問項目や質問方法についても具体的に触れるので、初心者の方もご安心ください。

今回のテーマは、ペルソナづくりの中でもコア情報となる「好きなブランド」情報の活かし方です。お客様や生活者が持っている「ブランド」(商品・サービス)の情報を参照すると、ビジネスのヒントが生まれやすくなります。

以下では、「好きなブランド」を調査し、そのデータをペルソナに取り込みつつ、ビジネスの展開につなげていく方法を3つのステップでまとめています。調査実施時の「質問」と「解釈」に注目しながら読み進めてみてください。

STEP1.好きなブランドを把握する

まず、ターゲット層の「好きなブランド」を把握する調査を実施します。お客様へのアンケートあるいはインタビューの中で、次のような質問をしてみてください。

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Q.○○の分野で、あなたが好きなブランドの名称を教えてください。

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何気ない質問に見えますが、ポイントが2つあります。

1つめは、冒頭に「○○の分野で」と範囲を定義していることです。これにより、自社と関連性がありそうな情報を集中的に得ることができます。ブランドの情報は自社の商材とあまりにも関係が薄いと使いこなせない場合が多いので、アンケートであれば質問文に「ブランドとは商品・お店・サイト・アプリなどを指します」と付け加えるのも手です。

2つめは、「好きなブランド」を尋ねることです。「好きな=愛着のある」ということなので、好きな理由を続けて尋ねるのに適した流れをつくることができます。購入・閲覧など実態ベースだと(ファッションにおいては)「ユニクロ」のようなメガブランドが出てきやすいので、少しでも個性のある回答を引き出すために欠かせない尋ね方になります。

調査を終えたらデータを整理します。定量調査の場合はランキングが主なアウトプットになりますが、前述の通り上位はメガブランドになることが多いので、上位~中位の中でも自社に合っていそうなブランドをピックアップします。たとえば、オープンカフェの店が同業態を調べた場合と、インテリアショップが他業態を調べた場合の例を記載します。

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【A】同業態を調べる場合(オープンカフェの例)

①「Soup Stock Tokyo」(飲食店)
②「久世福商店」(食雑貨店)

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【B】他業態を調べる場合(インテリアショップの例)

①「ZARA」(アパレルショップ)
②「スタジオ・ヨギー」(ヨガスクール)

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この情報をもとに、単に「このペルソナは、オシャレなモノ・場所が好き」という結論に留めず、それぞれのブランドの特性を研究するようにします。

STEP2.ブランドの特性を研究する

次に、好きなブランドの質問で得られたブランド名は、どのような理由で支持されているのかを明らかにします。名称を尋ねる質問に続けて、次のような質問をしてみてください。

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Q.先ほど(前問で)お答えになったブランドが好きな理由を、できるだけあなたの生活スタイルやこだわりに沿って教えてください。

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この質問のポイントは、単に主だった支持理由を尋ねるだけでなく、生活やこだわりに沿って尋ねている点にあります。「安いから」「何でも揃っているから」のような代表的な情報だけだと分析しづらいので、立場や背景に照らした回答をしてもらうよう促します。

できればアンケート・インタビューといったアスキング調査だけでなく、自分で店を尋ねに行ったりネットで調べたりするデスクリサーチで裏取りができるとベストですが、いったん以下のようにブランドの特性を箇条書きでまとめるところまで作業を進めましょう。

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【A】同業態を調べる場合(オープンカフェの例)

①「Soup Stock Tokyo」(飲食店)
・カフェの中でもひとりでも入りやすい店構えで落ち着いた雰囲気
・時期入れ替わりで出てくるスープメニューを楽しむことができる
・値段に見合ったボリュームがある
→女性にとってちょうどよい店

②「久世福商店」(食雑貨店)
・和の調味料、だし、ごはんのお伴を扱う
・商品が所狭しと並ぶボリューム陳列が見ていて楽しい
・懐かしいタイプの和菓子がプチギフト用に人気
→見て楽しい・歩いて楽しい店

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【B】他業態を調べる場合(インテリアショップの例)

①「ZARA」(アパレルショップ)
・商品は短期間で入れ替わる(ファストファッション)
・商品のサイズ・カラー・スタイルは統一されている
・アイテムを組み合わせたコーディネート展示が豊富
→商品が頻繁に入れ替わっても売場がわかりやすい店

②「スタジオ・ヨギー」(ヨガスクール)
・ピラティスのレッスンコースがある
・身体のつくり方・見せ方へのこだわりが強い
・インストラクターのティーチングスキルが高い
→初心者から経験者まで支持されているスクール

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ここまで来るとだいぶブランドの特徴が見えてきます。もちろんブランド研究がゴールではないので、あとは自社の業態に合わせて考察をしていきます。

STEP3.自社に合わせた示唆を得る

ブランド研究ができたら、最後に、そこで得た学びをどのように自社で実践していくか、以下に示す「ペルソナの攻略法」という形でまとめていきます。

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【A】同業態を調べる場合(オープンカフェの例)

①「Soup Stock Tokyo」(飲食店)
②「久世福商店」(食雑貨店)

<ペルソナの攻略法>
・現在はグループ来店が多いが、一人でも入りやすい空間づくり・接客対応を心がける。
・調味料や味付けを工夫して、同じくキッチンに立つ機会が多い40代女性の手本になる。

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【B】他業態を調べる場合(インテリアショップの例)

①「ZARA」(アパレルショップ)
②「スタジオ・ヨギー」(ヨガスクール)

<ペルソナの攻略法>
・コーディネート展示で商品の使用例を見せる陳列にする。
・姿勢改善・体幹強化に利くアイテムの品揃えを強化する。

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この時に、調査を担当する部門では上記レベルまでを提示し、あとは企画・営業・販売・開発・広報など、それぞれの立場から意見を出し合ってもらってまとめていきます。

よくあるデータブックから出てきたようないかにも完成度が高そうなペルソナが意外と現場で使われないのは、その情報から何を読み取ったらいいのかわからないからです。

例示のように参照するブランドの選択と情報が正しければ、もはや指示や確認がいらないくらいに、スタッフがそれぞれの立場で高い気づき(示唆)を得ることができます。

そして、ペルソナシートの紙一枚で関係者がそれぞれに自走できる状態こそ、ペルソナを持つことの”ゴール”なのです。

調査手法の使い分け方

「好きなブランド」情報にアプローチする時の調査手法について補足します。

アンケートで行う場合は、利用実態調査・会員基本調査など大きな調査の一環として質問を盛り込むことができ、質問表現も柔軟に変化させられるところが魅力です。もちろん、回答者の基本属性や行動実態との掛け合わせでデータを見ることもできます。

インタビューで行う場合は、ブランドの支持要因や生活の中での用途を深掘りできるところが魅力です。前出の例示は店を中心に組み立てましたが、商品のメーカーごとの品目を見極める場合には、その分野に詳しい人から直接聴く方が回答において充実します。

また近年では、ビッグデータ形式のデータベースサービスを使って、ターゲットのブランド接点を知る方法もあります。ペルソナづくりのプロジェクトは急いで進行するケースも多いので、時間をかけずに安定したデータを得るにはこのやり方も一手です。

それと私が推奨しているデスクリサーチについて、「時間や知見が無くてなかなか自分では調べられない…」という人も多いことでしょう。ネット上には、「マーケティングトレース」というマーケティング観点でブランド研究をしているコミュニティがあり、事例研究のアウトプットの多くは無料で見ることができるので、ブランド名との複合検索で調べてみると良いでしょう。(主宰者の黒澤友貴さんは著書も出されています)というあたりが調査手法の使い分け方なのですが、自社の調査体制や組織文化によって最適な手法は異なってくるので、詳細は調査会社さんに尋ねてみてください。

 

 

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執筆:菅原大介
リサーチャー。上智大学文学部新聞学科卒業。
新卒で出版社の学研(現・株式会社学研ホールディングス)を経た後、株式会社マクロミルでマーケティングリサーチ業務に従事し、現在は国内通信最大手のグループ企業で中期経営計画・ブランド策定などの戦略業務に携わっている。

 

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