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ペルソナの作り方第2回「基本プロフィール」

コラム「ペルソナの作り方」シリーズ【第2回】

ペルソナの作り方第2回「基本プロフィール」
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TOPICS
  • ペルソナと平均値データ集の違い
  • POINT1.職業を定義する
  • POINT2.最寄駅を定義する
  • 調査手法の使い分け方

ペルソナと平均値データ集の違い

代表的なお客様イメージであるペルソナには、「私たちのお客様はこれを希望する」「私たちのお客様ならこう判断する」という、事業や施策のモノサシとなる役割を担います。そのため、自社の未来を討議する用途に耐え得る情報を帯びていなければいけません。

ペルソナを組み立てていく時によくぶつかる壁が、「(生活者やユーザーの)平均値データ集とはどう違うのか?」という疑問です。平均値を出すだけなら自社のデータベースから会員の属性データ・行動データを抽出すればよく、ペルソナは不要な気もします。

しかし、平均値データが志向しているのはあくまで過去から現在にあり、方針やポリシーといった未来の議論を行う材料には向いていません。そこでペルソナの出番です。ペルソナの個性や人格にまつわる情報を駆使すると、ダイナミックな討議が可能になります。

今回のテーマは、ペルソナに個性を与える「基本プロフィール」情報のつくり方です。ペルソナの数ある基本設定項目の中でも、「職業」と「最寄駅」の項目を上手く設定することで、あたかも実在するかのような代表的なお客様イメージのつくり方を紹介します。

POINT1.職業を定義する

まず、代表的なお客様となる人の「職業」を定義します。職業の項目は、業種・職種の背景を通じて、ペルソナの関心分野・性格や個性を上手く伝えることができます。たとえば、同じ企画職の設定であっても、次のように変化をつけることが可能です。

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【A】輸入貿易会社の企画職
・国際情勢に詳しい
・多様なコミュニケーション適応力がある

【B】製菓メーカーの企画職
・食育がライフテーマ
・子どもが好きでボランティアにも積極的

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このような設定をしていれば、アプローチの手法や有効性を討議する場が豊かになります。職業は、雰囲気だけで「会社経営者」「秘書」「インスタグラマー」などに設定されがちですが、実務ではほとんど討議材料にならないので注意してください。

さて、「業種・職種のアタリはあるけど、その職業の人がどんな性格や個性を持っているかまでは連想できない」と思った方もいることでしょう。その場合、お客様へのアンケートあるいはインタビューの中で、次のような質問をしてみてください。

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Q.あなたが仕事や生活の中でついやってしまう、「これは職業病だな」と思った瞬間を教えてください。

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この質問によって、それぞれの職業に紐づく典型的な性格・個性を導き出すことができます。「宅配ドライバー」「ライター」を例に見てみましょう。

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【A】宅配ドライバー
・常に自分用と相手用のペンの両方を持ち歩いている(職業病)
→相手への気遣いがある性格

【B】ライター
・私生活でも文章を見ると校正チェックをしてしまう(職業病)
→物事への注意力が高い性格

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この質問は業種・職種と一致した回答を得る必要があります。職業図鑑を見ながらある程度アタリをつける、データベースサービスで職業と価値観・志向性のマッチングを試みる、汎用的な職種でやってみる、など範囲を整理して質問をしましょう。

職業の設定ができると、関連する項目である「役職」「世帯年収」「関心分野」も決めやすくなっていきます。この手順を逆にしてしまうと、ハイステータスの人をターゲットに設定して、職業「会社経営者」となっていくので注意してください。

POINT2.最寄駅を定義する

次に、代表的なお客様となる人の「最寄駅」を定義します。最寄駅の項目は、通勤・外出における生活導線や地域に特有の文化背景を通じて、ペルソナの生活行動・価値観や志向性を上手く伝えることができます。最寄駅で典型的なのは次のようなパターンです。

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【A】武蔵小杉駅(東急東横線)
・都心寄りで職住近接スタイルを実現する高所得の子育て世帯

【B】下北沢駅(京王井の頭線)
・音楽・芸能系のカルチャーが大好きなひとり暮らしの大学生

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こうした設定になっていると、ライフスタイル・主要な交通導線・家賃相場から類推する家計などの情報から、自社ならどんなアプローチができそうか、活発に討議するきっかけになります。居住地を表す項目の中でも最寄駅が良いのはこのような理由によります。

さて、最寄駅の情報については、商圏はある程度絞れるものの、住んだことがなくてよく知らない、周りにも情報を持っている人がいないという場合もあります。その場合、お客様へのアンケートあるいはインタビューの中で、次のような質問をしてみてください。

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Q.あなたは住んでいる地域にどんなメリットを感じていますか。これから初めて引越し・移住・転勤を検討している人に向けて詳しく教えてください。

※地域情報を集める際は特に調査協力者から事前に承諾を得ることが必要です。項目によっては相手の機微に触れるので、調査会社によく相談して進めることをおすすめします。

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この質問では、地域に住むメリット(最寄駅のメリット)を、人に教える視点で整理してもらうことで、生活に根ざした利便性や地域特性を聴き出すことができ、生き生きとした生活行動・消費行動を描いていくための情報ソースをたくさん得ることができます。

ペルソナ作成では「港区在住」のような、とってつけたようなステータスアイコンが設定されるケースが少なくありません。でもこの情報だけだと、高収入以外に連想できる情報に乏しく、生活行動や価値観を参照して事業判断につなげていくことはできません。

最寄駅の項目が上手く設定できていると、それぞれの地域に特徴的な生活スタイルを背景にして、ペルソナごとに細かな変化をつけることができます。すなわち、ハイステータスのターゲットに依存せず、事業や施策のバリエーションを豊かに保つことできます。

もちろん、回答者の数を集めないと情報として不安だ、あるいは、最寄駅単位で調査対象者を確保するのは難しいという場合もあるでしょう。その場合、不動産情報サイトの「LIFULL HOME’S」が毎年発表している「住みたい街ランキング」を参照するのも手です。

このランキングは、駅単位で人気動向や家賃相場が定量的にわかり、都市開発やその時々の時勢を受けた考察も充実しています。しかも首都圏・近畿圏・中部圏・九州圏のエリア別に作成されているので、かなり広域での都市圏情報を参照することができます。

調査手法の使い分け方

「職業」「最寄駅」情報にアプローチする時の調査手法について補足します。

アンケートで行う場合は、いずれも特定された範囲の情報収集になるため、スクリーニングで対象者を確保します。このテーマ単独で調査することが難しい時は、職業→代表的な職種、最寄駅→沿線、に緩和するなど調査項目を調節して対応してみてください。

また希望する内容によっては、新規に対象者のスクリーニングを行うよりも、ウェブユーザーデータのデータベースサービスを利用した方が早くて安い場合もあります。その際は本編で紹介したオリジナルの質問もオプションで追加できるものが良いでしょう。

インタビューで行う場合は、仕事への向き合い方・家族との過ごし方・地域特有の生活情報など広い範囲のことを深く聴けることがメリットです。相手のプライバシーに最大限配慮して、状況によっては、職業→業種、最寄駅→エリアなどの単位に変換します。

ペルソナの基本プロフィールというと、事細かに項目を埋めていくことを想像しますが、「職業」と「最寄駅」の情報だけでも、個性や人格をかなり表現することができます。この記事で紹介した調査手法を駆使して、ベストな情報収集を実現していきましょう。

 

 

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執筆:菅原大介
リサーチャー。上智大学文学部新聞学科卒業。
新卒で出版社の学研(現・株式会社学研ホールディングス)を経た後、株式会社マクロミルでマーケティングリサーチ業務に従事し、現在は国内通信最大手のグループ企業で中期経営計画・ブランド策定などの戦略業務に携わっている。

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