
CD、ダウンロード音楽、定額制音楽配信、ネットラジオ…、音楽・音声コンテンツの利用状況を調査

- 今なお「CD、レコード」が1番利用されている。利用率は48%
- CD、レコードの利用シーンは、“自宅でくつろぎながら”が最多。“クルマの運転をしながら”の利用も多い
- 「音楽・音声」と「動画」、利用時間が長いのはどっち?結果は、ほぼ同率
- 音楽・音声は、“他の作業をしながら”、“細切れの時間でも”楽しめるのが強み
今なお「CD、レコード」が1番利用されている。利用率は48%
まずは、15歳~69歳男女における、音楽・音声コンテンツ※1の利用状況を確認します。現在、1番利用されている音楽・音声コンテンツは「音楽(CD、レコード等)」で利用率は48%、「音楽(ダウンロード)」は27%にとどまり、未だCD、レコード派が多い様子です。また、近年話題となっている「定額制音楽サービス」や「ネットラジオ」は、それぞれ全体で1割前後の利用率となっています。
※1:音楽・音声コンテンツは、以下の選択肢にて聴取
音楽(CD、レコード等)、音楽(iTunes等でダウンロードしたもの)、定額制音楽配信サービス(Apple Music、Amazon Music、LINE MUSIC、AWA等)、従来型ラジオ(電波放送)、radiko(電波放送している番組のインターネット配信)、ネットラジオ(インターネット配信に特化したもの)、オーディオブック(書籍の音声読み上げ)、ポッドキャスト
CD、レコードの利用シーンは、“自宅でくつろぎながら”が最多。“クルマの運転をしながら”の利用も多い
それぞれの音楽・音声コンテンツは、どのようなシーンで利用されているか、特徴を見ていきます。
利用率1位であった「音楽(CD、レコード等)」は、“自宅でくつろぎながら”の割合が最も高く、その次が“クルマの運転をしながら”となっています。CD、レコードに限らず全体的に、“自宅でくつろぎながら”利用されている傾向があると言えます。
また意外なことに、「従来型ラジオ」と「ネットラジオ」は、同じラジオでも利用シーンが大きく異なることがわかりました。「従来型ラジオ」は、“クルマでの移動”シーンでよく利用されているコンテンツであり、一方で「ネットラジオ」は“自宅でくつろぎながら”利用する方が、約3分の2を占めています。また「radiko」は、通常のラジオ番組のサイマル放送(同一の番組を同じ時間帯に、複数のチャンネルや放送媒体で放送)であるため、従来型ラジオと番組内容は変わりませんが、「従来型ラジオ」よりも「radiko」の方が、「ネットラジオ」の利用シーンに近い傾向がありました。
※2:図「音楽・音声コンテンツを最も利用するシーン」の各母数は以下の通り
音楽(CD、レコード等)(n=963)/音楽(ダウンロード)(n=541)/定額制音楽配信サービス(n=227)/従来型ラジオ(n=631)/radiko(n=417)/ネットラジオ(n=187)/オーディオブック(n=48)/ポッドキャスト(n=89)
では、同じラジオでも、なぜ利用シーンに違いがあるのでしょうか。それぞれのコンテンツを利用する際のデバイスの違いが、その背景として見えてきました。
「従来型ラジオ」を利用するシーンは“クルマの運転をしながら“が最多だったこともあり、利用デバイスは“カーステレオ”がトップでした。一方、「ネットラジオ」を利用するシーンは”自宅でくつろぎながら“が最多でしたが、利用デバイスは“ノートPC”が 1位という結果でした。ノートPCの操作は移動中にしづらく、クルマの運転中の操作はかなり危険な行為です。また、Wi-Fiなどの通信環境も必要であるため、結果的に自宅での利用が多い状況なのかもしれません。このように、利用する(できる)デバイスの違いによって、ラジオを聴くシーンにも違いがでているようです。
「音楽・音声」と「動画」、利用時間が長いのはどっち?結果は、ほぼ同率
音楽・音声コンテンツは、自宅でくつろぎながら利用されるケースが多いことがわかりました。しかし、自宅の中を見渡せば、地上波テレビをはじめ、音声コンテンツの競合となりえるサービス・コンテンツがたくさんあります。そこで、「音楽・音声コンテンツ」と、テレビを含む「動画コンテンツ」の利用時間の実態を確認しました。
「音楽・音声コンテンツ」の利用時間の方が長いという人が26%、「動画コンテンツ」の利用時間の方が長いという人が30%で、その差はわずか4ポイントでした。「音楽・音声コンテンツ」をよく利用する派と「動画コンテンツ」をよく利用する派がほぼ同数存在しているようです。
音楽・音声は、“他の作業をしながら”、“細切れの時間でも”楽しめるのが強み
続いて、「音楽や音声コンテンツ」と「動画コンテンツ」のイメージの違いを尋ねました。
選択肢として挙げた7つのイメージの中で、「音楽や音声コンテンツ」が強い点としては、“他の作業をしながらでも楽しめる”、“細切れの時間でも楽しめる”、“センスがよい”が挙がっています。これらの3点は既に動画コンテンツのスコアよりも優位に立っています。特に“ながら時間“、“細切れ時間“について圧倒的なイメージ差があることがわかりました。
本調査結果のより詳細な分析は、 MarkeZine6月号“データで読み解く「音声コンテンツに求められるもの」”に掲載されています。
- 音楽・音声コンテンツの利用頻度
- 音楽・音声コンテンツの利用場所 ・・・など
- 調査主体
- マクロミル・翔泳社(共同調査)
- 調査方法
- インターネットリサーチ
- 調査対象
- 全国15~69歳の男女(マクロミルモニタ会員)
- 割付方法
- 平成27年国勢調査による、性別×年代の人口動態割付/合計2,000サンプル
- 調査期間
- 2018年4月21日(土)~ 2018年4月22日(日)
- ※ 本文の数値は四捨五入した整数で表記しています。
- ※ 百分率表示は四捨五入の丸め計算をおこなっており、合計が100%とならない場合があります。
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